イザヤ1-2; ガラテヤ5

イザヤ書

第1章

1:1アモツの子イザヤがユダの王ウジヤ、ヨタム、アハズ、ヒゼキヤの世にユダとエルサレムについて見た幻。
1:2天よ、聞け、地よ、耳を傾けよ、
主が次のように語られたから、
「わたしは子を養い育てた、
しかし彼らはわたしにそむいた。
1:3牛はその飼主を知り、
ろばはその主人のまぐさおけを知る。
しかしイスラエルは知らず、
わが民は悟らない」。
1:4ああ、罪深い国びと、不義を負う民、
悪をなす者のすえ、堕落せる子らよ。
彼らは主を捨て、
イスラエルの聖者をあなどり、
これをうとんじ遠ざかった。
1:5あなたがたは、どうして重ね重ねそむいて、
なおも打たれようとするのか。
その頭はことごとく病み、
その心は全く弱りはてている。
1:6足のうらから頭まで、
完全なところがなく、
傷と打ち傷と生傷ばかりだ。
これを絞り出すものなく、包むものなく、
油をもってやわらげるものもない。
1:7あなたがたの国は荒れすたれ、
町々は火で焼かれ、
田畑のものはあなたがたの前で外国人に食われ、
滅ぼされたソドムのように荒れすたれた。
1:8シオンの娘はぶどう畑の仮小屋のように、
きゅうり畑の番小屋のように、
包囲された町のように、ただひとり残った。
1:9もし万軍の主が、
われわれに少しの生存者を残されなかったなら、
われわれはソドムのようになり、
またゴモラと同じようになったであろう。
1:10あなたがたソドムのつかさたちよ、
主の言葉を聞け。
あなたがたゴモラの民よ、
われわれの神の教に耳を傾けよ。
1:11主は言われる、
「あなたがたがささげる多くの犠牲は、
わたしになんの益があるか。
わたしは雄羊の燔祭と、
肥えた獣の脂肪とに飽いている。
わたしは雄牛あるいは小羊、
あるいは雄やぎの血を喜ばない。
1:12あなたがたは、わたしにまみえようとして来るが、
だれが、わたしの庭を踏み荒すことを求めたか。
1:13あなたがたは、もはや、
むなしい供え物を携えてきてはならない。
薫香は、わたしの忌みきらうものだ。
新月、安息日、また会衆を呼び集めること――
わたしは不義と聖会とに耐えられない。
1:14あなたがたの新月と定めの祭とは、
わが魂の憎むもの、
それはわたしの重荷となり、
わたしは、それを負うのに疲れた。
1:15あなたがたが手を伸べるとき、
わたしは目をおおって、あなたがたを見ない。
たとい多くの祈をささげても、わたしは聞かない。
あなたがたの手は血まみれである。
1:16あなたがたは身を洗って、清くなり、
わたしの目の前からあなたがたの悪い行いを除き、
悪を行うことをやめ、
1:17善を行うことをならい、公平を求め、
しえたげる者を戒め、
みなしごを正しく守り、寡婦の訴えを弁護せよ。
1:18主は言われる、
さあ、われわれは互に論じよう。
たといあなたがたの罪は緋のようであっても、
雪のように白くなるのだ。
紅のように赤くても、羊の毛のようになるのだ。
1:19もし、あなたがたが快く従うなら、
地の良き物を食べることができる。
1:20しかし、あなたがたが拒みそむくならば、
つるぎで滅ぼされる」。
これは主がその口で語られたことである。
1:21かつては忠信であった町、
どうして遊女となったのか。
昔は公平で満ち、
正義がそのうちにやどっていたのに、
今は人を殺す者ばかりとなってしまった。
1:22あなたの銀はかすとなり、
あなたのぶどう酒は水をまじえ、
1:23あなたのつかさたちはそむいて、
盗びとの仲間となり、
みな、まいないを好み、贈り物を追い求め、
みなしごを正しく守らず、
寡婦の訴えは彼らに届かない。
1:24このゆえに、主、万軍の主、
イスラエルの全能者は言われる、
「ああ、わたしはわが敵にむかって憤りをもらし、
わがあだにむかって恨みをはらす。
1:25わたしはまた、わが手をあなたに向け、
あなたのかすを灰汁で溶かすように溶かし去り、
あなたの混ざり物をすべて取り除く。
1:26こうして、あなたのさばきびとをもとのとおりに、
あなたの議官を初めのとおりに回復する。
その後あなたは正義の都、
忠信の町ととなえられる」。
1:27シオンは公平をもってあがなわれ、
そのうちの悔い改める者は、
正義をもってあがなわれる。
1:28しかし、そむく者と罪びととは共に滅ぼされ、
主を捨てる者は滅びうせる。
1:29あなたがたは、みずから喜んだかしの木によって、
はずかしめを受け、
みずから選んだ園によって、恥じ赤らむ。
1:30あなたがたは葉の枯れるかしの木のように、
水のない園のようになり、
1:31強い者も麻くずのように、
そのわざは火花のようになり、
その二つのものは共に燃えて、それを消す者はない。

第2章

2:1アモツの子イザヤがユダとエルサレムについて示された言葉。
2:2終りの日に次のことが起る。
主の家の山は、
もろもろの山のかしらとして堅く立ち、
もろもろの峰よりも高くそびえ、
すべて国はこれに流れてき、
2:3多くの民は来て言う、
「さあ、われわれは主の山に登り、
ヤコブの神の家へ行こう。
彼はその道をわれわれに教えられる、
われわれはその道に歩もう」と。
律法はシオンから出、
主の言葉はエルサレムから出るからである。
2:4彼はもろもろの国のあいだにさばきを行い、
多くの民のために仲裁に立たれる。
こうして彼らはそのつるぎを打ちかえて、すきとし、
そのやりを打ちかえて、かまとし、
国は国にむかって、つるぎをあげず、
彼らはもはや戦いのことを学ばない。
2:5ヤコブの家よ、
さあ、われわれは主の光に歩もう。
2:6あなたはあなたの民ヤコブの家を捨てられた。
これは彼らが東の国からの占い師をもって満たし、
ペリシテびとのように占い者となり、
外国人と同盟を結んだからである。
2:7彼らの国には金銀が満ち、その財宝は限りない。
また彼らの国には馬が満ち、その戦車も限りない。
2:8また彼らの国には偶像が満ち、
彼らはその手のわざを拝み、
その指で作ったものを拝む。
2:9こうして人はかがめられ、人々は低くされる。
どうか彼らをおゆるしにならぬように。
2:10あなたは岩の間にはいり、ちりの中にかくれて、
主の恐るべきみ前と、その威光の輝きとを避けよ。
2:11その日には目をあげて高ぶる者は低くせられ、
おごる人はかがめられ、
主のみ高くあげられる。
2:12これは、万軍の主の一日があって、
すべて誇る者と高ぶる者、
すべておのれを高くする者と得意な者とに
臨むからである。
2:13またレバノンの高くそびえるすべての香柏、
バシャンのすべてのかしの木、
2:14またすべての高い山々、
すべてのそびえ立つ峰々、
2:15すべての高きやぐら、
すべての堅固な城壁、
2:16タルシシのすべての船、
すべての麗しい船舶に臨む。
2:17その日には高ぶる者はかがめられ、
おごる人は低くせられ、
主のみ高くあげられる。
2:18こうして偶像はことごとく滅びうせる。
2:19主が立って地を脅かされるとき、
人々は岩のほら穴にはいり、また地の穴にはいって、
主の恐るべきみ前と、その威光の輝きとを避ける。
2:20その日、人々は拝むためにみずから造った
しろがねの偶像と、こがねの偶像とを、
もぐらもちと、こうもりに投げ与え、
2:21岩のほら穴や、がけの裂け目にはいり、
主が立って地を脅かされるとき、
主の恐るべきみ前と、その威光の輝きとを避ける。
2:22あなたがたは鼻から息の出入りする人に、
たよることをやめよ、
このような者はなんの価値があろうか。


ガラテヤ

第5章

5:1自由を得させるために、キリストはわたしたちを解放して下さったのである。だから、堅く立って、二度と奴隷のくびきにつながれてはならない。
5:2見よ、このパウロがあなたがたに言う。もし割礼を受けるなら、キリストはあなたがたに用のないものになろう。5:3割礼を受けようとするすべての人たちに、もう一度言っておく。そういう人たちは、律法の全部を行う義務がある。5:4律法によって義とされようとするあなたがたは、キリストから離れてしまっている。恵みから落ちている。5:5わたしたちは、御霊の助けにより、信仰によって義とされる望みを強くいだいている。5:6キリスト・イエスにあっては、割礼があってもなくても、問題ではない。尊いのは、愛によって働く信仰だけである。
5:7あなたがたはよく走り続けてきたのに、だれが邪魔をして、真理にそむかせたのか。5:8そのような勧誘は、あなたがたを召されたかたから出たものではない。5:9少しのパン種でも、粉のかたまり全体をふくらませる。5:10あなたがたはいささかもわたしと違った思いをいだくことはないと、主にあって信頼している。しかし、あなたがたを動揺させている者は、それがだれであろうと、さばきを受けるであろう。5:11兄弟たちよ。わたしがもし今でも割礼を宣べ伝えていたら、どうして、いまなお迫害されるはずがあろうか。そうしていたら、十字架のつまずきは、なくなっているであろう。5:12あなたがたの煽動者どもは、自ら不具になるがよかろう。
5:13兄弟たちよ。あなたがたが召されたのは、実に、自由を得るためである。ただ、その自由を、肉の働く機会としないで、愛をもって互に仕えなさい。5:14律法の全体は、「自分を愛するように、あなたの隣り人を愛せよ」というこの一句に尽きるからである。5:15気をつけるがよい。もし互にかみ合い、食い合っているなら、あなたがたは互に滅ぼされてしまうだろう。
5:16わたしは命じる、御霊によって歩きなさい。そうすれば、決して肉の欲を満たすことはない。5:17なぜなら、肉の欲するところは御霊に反し、また御霊の欲するところは肉に反するからである。こうして、二つのものは互に相さからい、その結果、あなたがたは自分でしようと思うことを、することができないようになる。5:18もしあなたがたが御霊に導かれるなら、律法の下にはいない。5:19肉の働きは明白である。すなわち、不品行、汚れ、好色、5:20偶像礼拝、まじない、敵意、争い、そねみ、怒り、党派心、分裂、分派、5:21ねたみ、泥酔、宴楽、および、そのたぐいである。わたしは以前も言ったように、今も前もって言っておく。このようなことを行う者は、神の国をつぐことがない。5:22しかし、御霊の実は、愛、喜び、平和、寛容、慈愛、善意、忠実、5:23柔和、自制であって、これらを否定する律法はない。5:24キリスト・イエスに属する者は、自分の肉を、その情と欲と共に十字架につけてしまったのである。
5:25もしわたしたちが御霊によって生きるのなら、また御霊によって進もうではないか。5:26互にいどみ合い、互にねたみ合って、虚栄に生きてはならない。


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